毎日々御嶽山の悲惨なニュースが流れて、気持ちが山から離れてしまった。
311東日本大震災の時と同じように、何事も楽しめない。連日のリアルな報道で、悲しみが人事とは思えず、ストレス反応?かもしれない。出かけられず、NET徘徊の日々を送っていた。
NETで銀山平温泉・湖山荘の送迎バスの空きを見つけた。紅葉シーズンなので、まさかと思ったが電話してみた。結果はNG。ついでに奥只見山荘にも電話。HPでは送迎バスが満席だったが、偶然にもバスと宿の当日の予約が取れた。今年はもう登れないと思っていたが、重い腰を上げるキッカケとなった。
当日の予約なので、夕方までに新潟に行かなければならない。あわてて、リュックと装備の準備、車のルート・温泉・コンビニなどを調べる。いそがしく出かけたので、あれこれと不安。
予定は、1日目移動、2日目平ヶ岳、3日目予備日(越後駒ヶ岳)、4日目移動だが、偶然・突発的計画なので越後駒ヶ岳は未定で、体調と天気を見て決める予定。 |
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10月10日(金)
前泊の奥只見山荘に17:40に着く。18:00夕食と聞いていたので、ギリギリセーフ。宿はきれいで若女将さんも感じが良い。料理はあっさりしているが手の込んだ作りで、作りたてを出してくれる。器がこれまた良い。山に登る前に、こんなに満足してしまって良いのだろうか。 |
10月11日(土)
3時に起きての準備は、早立ちしたことがないので、結構辛い。
3:57 奥只見山荘のマイクロバスで出発。揺れて乗り心地は最悪。それでも眠ってしまい揺れる度頭が窓に当たって目が覚める。
5:30 約1時間30分、定刻に林道終点に着く。既に他の宿の車がバス2台、ワゴン2台が着いていた。仮設トイレ、水場があり。運転手さんは皆待機のようで、炊事もできるようになっていた。 |
5:44 中ノ岐林道登山口よりスタート
奥只見山荘の運転手さん(山荘のご主人?)は、釣客と一緒に登ると言う。他の運転手が止めるように言っても聞かないらしい。
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5:48 渡渉、平ヶ岳沢の清水
沢には木の橋が掛けられている。上空にはワイヤーが張ってあり、橋が流された時に使う籠?があった。銀山平温泉?のHPに登山シーズン前に橋を掛け、仮設トイレを設置している様子が載っていたことを思い出した。ありがたいことである。 |
6:17 朝食(休20分)6:37
紅葉を眺めながら約30分の急登。枯れ木のベンチで休憩し、朝食おにぎり初体験。奥只見山荘のおにぎりはきっと魚沼コシヒカリなんだろう、紅葉もお米もおいしい。 |
スタート時点ではヘッドライトは不要だったが、朝日は届いていない。やっと周りの山々が明るくなって来た。 |
木の根っこ階段の急登が続く。途中に「あと○時間」と書いた案内が微妙にうれしい。3回あったかも? |
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8:01 分岐B1、左:山頂へ(右:玉子石)
約2時間の急登が終わり、尾根に乗ると木道になり、分岐に突き当たる。これまで少なかった展望が一気に開け、正面に目的地の平ヶ岳が横たわっている。右のたまご石も気になるが、まずは目的地に向かう。少し歩いては写真を撮る。景色に足止めされ、池塘も表れ、嬉しくて進めない。
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←分岐B1を過ぎ、振り返ると玉子石へ向かった人達が小さく見えた。
分岐B1付近からのパノラマ |
分岐B1から15分位で最初の池塘が現れる。北方向の山なみが美しい。 |
→8:21 分岐B2と広場。
広場では8人位が朝食中。平ヶ岳を見ながらの優雅な食事も良いが、よくここまでガマンできたなと感心する。姫ノ池は広場を通って行くようだがパスし、山頂に向かう。
分岐B2から数分で水場の標識がある。
後日、テン場はどこかなと調べたら、この水場のようだ。そういえば木道以外に板敷きの広い部分があった気がする。
8:27 分岐B3、右:山頂へ(左:姫ノ池) |
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分岐から10分位の緩い登りが終わると、苗場山のような平らな山頂だ。
バレリーナのようにクルクル回りながら写真を撮る。左の双耳峰は燧ケ岳。 |
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振り返ると、池ノ岳/姫ノ池も平ヶ岳のような山容だ。登ってくる登山者も見える。
木道はすれ違いスペースがない。草を踏むには抵抗があるので、体勢が苦しい。
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*******ここから山頂******** |
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8:47 平ヶ岳山頂広場
「越後三山只見国定公園 平ヶ岳」の大きい注意看板があり、木道脇に幅2.5m位の板敷きが15m位に渡って続いている。湿原に出ないで、ここで休憩しなさいスペースだろう。
※写真は下山前に撮ったもの |
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山頂の看板 |
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山頂の標柱?
三角点はというと、数m奥まった所にあり、山頂の標柱も立っている。大勢のハイカーが入れ替わり記念写真を撮っている。こんな広い山なのに、展望の無い猫の額のような所で、順番待ちとはコッケイであった。
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後日写真を見ると、標高が2,141mと書いてある。ここは、山頂より1.41m低い場所なのに・・・平ヶ岳だからOKにしよう。
三角点データ 2014/10/12基準点成果閲覧
山名
コード
等級
点名
標高
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平ヶ岳
TR25539410301
二等三角点
平岳
2139.59m
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三角点のある山頂では、満足感がイマイチなので、広場から先へ行ってみる。前方にはアンテナ(アメダスの観測点?)が立っている。 |
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行止りの手前の標識。
山頂標識かと思ったら平ヶ岳の説明だった。 |
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8:55 山頂、行止り
柵があり「この先通行止め」の標柱がある。木道は無いが、踏み跡は続いている。そして、3、40m先に標柱が立っている。気になるが確かめるすべがない。
行止りからは西方向の展望も加わり、山頂中、一番の展望地だった。
後日、調べると本当の山頂2,141mはこの行止り付近のようだが、現地にはそれらしき標識はなかった。※GPSデータを見ると、行止り付近は三角点の山頂より1〜2mは高かった。 |
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行止りの山頂から北西〜北の展望。池塘越しに 越後三山を望む。
左から八海山(入道岳)、中岳、越後駒ケ岳 |
9:02 山頂広場に戻る
山頂広場〜三角点〜行止りまでの往復27分。時間のほとんどは写真に費やした。ほかの休憩している人達から「時間が無い」「あと○分で下山」という声が聞こえる。姫ノ池と玉子石に寄って、昼食食べて12:15までに下山できるだろうか?
せんぼく隊は時間を気にして歩く経験が少ないので、非常に不安だ。雄大な景色の中で、指を折って時間を気にするとは・・・・
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往路:3時間18分(歩2:58分+休20分 コースタイム?
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東〜南のパノラマ
南〜西のパノラマ |
*******ここまで山頂******** |
9:14 山頂発
残る時間は少ないが、姫ノ池と玉子石は見たい。という事で、山頂は小休憩(休12分)で切り上げ、写真正面に見える姫ノ池へ。 |
9:28 分岐B3、右:姫ノ池へ(左:水場)
山頂には大きな木は無かったが、姫ノ池への登り斜面にはオオシラビソが多い。林を抜けると、池塘のある草原となる。
分岐B4付近の池塘と平ヶ岳 |
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9:40 姫ノ池(休7分)9:47
大きな池塘が「姫ノ池」。
惜しいことに平ヶ岳が写らない。天気が良すぎて雲も写らないなどとわがままを言っている場合ではない。今日一番のショットを撮り、引き上げる。
ここでうっかり。姫ノ池の場所は、池ノ岳の山頂にあるようだが、山頂の標識類を見た記憶も写真もない。 |
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姫ノ池の標柱、池ノ岳とは書いていない。ここが正規?ルートの「鷹ノ巣コース」への分岐となっている。 |
姫ノ池から分岐B4へ戻り、池塘の所から右の玉子石方向に行く。登山道は全て木道になっている。 |
10:04 分岐1、直進:たまご石(右:中ノ岐林道登山口)では、運転手さんが釣客の下山を待っていた。巻機山や越後駒ヶ岳を教えてもらい、玉子石へ。
10:09 玉子石(休5分)10:14
分岐1から約5分で着く。見るまでは、奇岩なら燕岳・空木岳でたくさん見たのであまり期待していなかったが、玉子石・池塘・山なみの三点セットはなかなかであった。玉子石が顔に見えて面白い。 |
《 越後三山 》
左から八海山(入道岳)、中岳、越後駒ケ岳
玉子石より撮影 |
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玉子石より 西〜東のパノラマ
パノラマ写真を撮り忘れたため、無理やり繋げた写真です。
→ 10:18 分岐1、左:中ノ岐林道登山口(昼休14分)10:32
運転手さんと釣客はまもなく合流。運転手さんが下山しなければバスは出ないので、一安心し昼食にした。とは言っても食べている間に運転手さんたちは下って行ってしまった。 |
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10:32 昼食後、分岐1より下山開始。予想では1:30程度で下れると思っていたが、木の根っこは意外と下りにくい。こんな急登をよく登ったもんだと感心しながらピッチを上げて下山。
11:20 (休6分)途中で運転手さんと釣客を追い越したまでは良かったが、ピッチを上げ過ぎたことと、木の根っこ階段はストックが使いにくいことで、副隊長の膝が危うくなってきた。釣客や他のグループでも膝が痛くなった人がいた。休憩後、一気にペースダウンとなり、最後尾となる。 |
あーーー 11:45 朝食を食べた場所で休憩。朝は日が当たっていなかったが、今は日差しを浴びて紅葉がまぶしい。 |
12:14 光苔
藪の中から名前を呼ばれた。運転手さんが呼んでいるので、登山道から分かれて行ってみると岩穴に見事なヒカリゴケ。 |
ペースダウンのおかげで良い者を見られたが、写真はいずれもピンボケで残念。登山道から数分で道はまだ踏み固められていない。道標もないので、開発中?のスポットだろう。 |
あーーー
紅葉のことは頭に無かったが、ドンピシャの紅葉に得した気分になった。 |
12:21 平ヶ岳沢の清水、渡渉
帰宅後のコーヒー用にと平ヶ岳沢の清水を持ち帰る。 |
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12:25 中ノ岐林道登山口ゴール
目標の12:15は過ぎたが、バスの出発時刻の12:30にはかろうじて間に合った。運転手さんが一緒でなかったら、相当あせったことだろう。清水を汲んでいる間にも越され、本当にビリと思いきや他の宿のバスがまだいるので、我々のようなドン亀がまだいるようだ。このコースはそんな人たちの救いのルートだった。
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復路:3時間11分(歩2:39分+休32分)
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