トレック日 2011年11月5日(土)曇り 標  高
標高差
焼岳・南峰 2,455m(未踏) 二等三角点
焼岳・北峰 2,444.3m
場  所 長野県、岐阜県の県境 
メンバー せんぼく隊
(senboku隊長・たかちゃん副隊長)
標高差 約825m 
累積標高差 +- 927m
時  間
距  離
全行程 6+17時間
山行:6時間12分
   (歩5:10+休1:02)
往路:3時間09分(歩2:51+休18分)
    コースタイム約3時間15分
山頂昼食:44分
復路:2時間19分(歩2:19)
    コースタイム約2時間10分
距離: 8.8km ※GPSによる沿面距離
三角点
データ
データ確認20120622 写真なし
南峰登山禁止のため三角点未確認
山名
コード
等級
点名
緯度
経度
標高
状態
焼岳
TR25437247601
二等三角点
焼岳
36°13′36″.7096
137°35′13″.4425
2455.37m
報告なし 亡失
所在
移 動
P・WC
移動:車(ノア)
P:新中ノ湯コース登山口の路肩(10〜15台)、溢れた車は路上駐車していた。
地図へリンク

WC:
ナシ、焼岳小屋?
山の
データ
深田久弥の日本百名山(58) 
甲信越百名山(56) 
信州百名山(70)

※気象庁の活火山
※中の湯コースは工事のため閉鎖中
※上高地ルートは11/4からハシゴ撤去のため閉鎖。(登山口の案内では11/3から)
《アクセス》
登山口位置が解らないので、車のナビは中ノ湯温泉を目的地に設定。
長野高速道・松本ICからR158を上高地方面向かう。(今回は途中の竜島温泉に立ち寄り、道の駅「風穴の里」で1泊)奈川渡ダム、沢渡の駐車場を過ぎ、上高地へ向かう釜トンネルの手前で左折する。500m位上り、正面の安房トンネル手前で安房峠方向へ右折し、(信号がないので注意)九十九折れの峠道を上る。中ノ湯温泉を通過し、10号カーブから100m位先の左側に路肩駐車スペースがある。
《全行程》 (約23時間)
●11/4(約6時間)
14:26茅ヶ崎発〜中央高速・相模湖IC〜松本IC〜19:25竜島温泉「せせらぎの湯」20:23〜20:37道の駅「風穴の里」(車中泊)
●11/5(約17時間)
4:30起床〜5:47道の駅発〜6:24安房峠・新中の湯コース登山口P〜
6:42焼岳登山12:54〜13:09登山口P発〜13:14中の湯温泉14:20〜松本IC〜17:40双葉SA19:00〜相模湖IC〜21:31帰宅
地図 & 標高グラフ
《トレックコース》
※新中の湯コース往復
06:42 登山口よりスタート
07:54 丸太ベンチ
08:21 下堀出合(ベンチ)
08:32 (休8分)
09:34 南、北峰の鞍部(休10分)
09:51 北峰
********************
(昼食休憩44分)
********************
10:35 北峰より下山
11:39 下堀出合(ベンチ)
11:59 丸太ベンチ
12:54 ゴール
↓記録写真↓
  6:24安房峠・新中の湯コース登山口P着。
路肩Pは10〜15台の情報だった。我々の車が12台目位で更に4台が到着して満車になった。せんぼく隊にしてはかなり早いつもりだったが、際どくセーフ。

朝日を浴びた穂高の峰々が美しい。今日の天気は曇り時々晴れとなっていたが、これは期待できそうだ。

登山口に通行止めの看板がある。
新中の湯コースから登り、上高地に下る予定だったが、中ノ湯温泉のHPに「上高地ルートはハシゴ撤去のため11/4から閉鎖」とお知らせがあったので、新中の湯コース往復とした。上高地ルート閉鎖をここでで知った人もいて、ガッカリしていた。
06:42 登山口よりスタート

看板の拡大

いきなり滅びた車があった。どうして登山道に車が??メッキバンパー、ドラムブレーキ、板バネから推測すると30年以上前の車だろうか。


登山口からは、湿った樹林帯をもくもくと登る。多少ぬかるんではいるが、スパッツが汚れるほどではなかった。普通に歩いているが、次々と越される。毎度のことながら、身体能力差を感じる。

07:54 伐採した丸太を並べたベンチで休憩

ぬかるみに半割り丸太を敷いてある
ベンチから20分位で正面に焼岳が見え、双耳峰の真ん中から噴煙が上がっている。この時は右の峰が山頂と思っていたが、山頂は右の峰の奥に隠れていると、下山してきた人に教えてもらった。
08:21 下堀出合(ベンチ)。緑ロープで規制された細い踏み跡は中の湯へのルートだろう。

ベンチから180mで中の湯ルートの分岐がある。恐らくベンチからの踏み跡と合流すると思われる。山と高原地図ではこの分岐が「下堀出合」となっている。

正面(北)は双耳峰の焼岳。見上げる黒い焼岳の前に白樺と緑の笹が美しい。これで青空があればよいのだが、天気は期待空しく徐々に崩れてきているようだ。

右(北東〜東)は奥穂高岳・前穂高岳・明神岳そしてどーんと大きい霞沢岳
08:32 (休8分)

奥穂高岳を見てしまったからには来年の計画に入れねばなるまい。北海道も行きたいし、南アルプスも東北も・・・・・

登山道は南峰に向かって谷の左を登って行く。どこで谷を越えるのか?解りにくかったが、9:00頃にやっと右に進路を変えた。

09:12 大岩に標高2300mとあり、もう少しだが、見えるだけにキツイ。噴煙がだんたんと大きく見え、硫黄臭も多くなってきた。右手の北峰には向かわず鞍部に向かって登る。
後ろ(南東〜南)は南アルプスの山なみ、木曽駒ケ岳、乗鞍岳。
※南アルプス左の三角形の山は何だろう?若者二人が地図を広げていたが、地図外で同定できなかった。恐らく八ヶ岳ではないかと言っていた。

後日、カシミールで見ると南アルプス左の三角形の山は甲斐駒ケ岳だった。
北岳・仙丈ケ岳が鉢盛山に隠れているので解らなかったようだ。
09:34 南、北峰の鞍部(休10分)
鞍部に立つと、西に火口湖、南西に南峰、そして噴煙を上げている北東は北峰の岩峰だ。異様な景色に見とれてしまった。
鞍部からのパノラマ
南峰は立ち入りが禁止とのことだが、立て札は見当たらず、低くロープが張ってあるだけだった。下山してきた登山者と話をしたときに両方に登ってきたと言っていた。ナルホド、明瞭な踏み跡がある。そそられるが低いロープを越せないので、北峰へ向かう。
南峰と北峰の間に火口湖がある。数人が下って行ったが何しに行ったのか?ガスが溜まっていたら・・・
北峰の手前には大噴煙が上がっている。岩峰に人が見えるのであそこが北峰だろう。(突き出た岩の左)

噴気孔の近くは硫黄臭がすごい。噴煙をもろに浴びるとすっぱいような危険な臭いだった。前の人が倒れないか?観察しつつ登る。

後で写真を見ると、どこもかしこも崩壊しそうな岩山だ。いつ落石があってもおかしくない状況だが、誰一人ヘルメットはない。書いている本人もそんな意識はまったく無かった。気をつけねば。

岩場を数分登り、山頂下の尾根?に出る。

山頂下で焼岳小屋からの道が合流する。ここには上高地ルート閉鎖の案内はなかった。ひょっとしてハシゴが使えるのか?と思って、焼岳小屋方向から登ってきた登山者に尋ねると上高地ルートとは反対の新穂高・中尾コースから来たそうだ。淡い期待は外れた。


09:51 北峰

続々と登ってくる登山者で大賑わい

上高地(河童橋)方向
頂上の標柱には標高2,393mとある。後日、資料の標高2444.3mと違うことに気がついた。どうもスッキリしないので下の《勉強コーナー》に続く。

上高地の河童橋方向や焼岳小屋の青い屋根、新穂高方向はかすかに見えるが、山なみは雲に覆われてしまった。達成感は鞍部でかなり味わったので、山頂では昼メシを味わう。冷たい風を避けて河童橋方向に向いた。(昼食休憩44分)
山頂の西端から火口湖を覗く
(副隊長撮影)

10:35 北峰より下山
北峰下の噴気孔。小さいが穴がポッコリ開いていてブキミだ。

11:39 下堀出合(ベンチ)
登山口Pで隣だった男性二人と話をした。我々より若干早くスタートしただけだが、山頂から槍ヶ岳が見えたと言っていた。足が速いにしても30分と違わないのに眺望は大きく違った。惜しいことをした。
下から続々と登山者が来る。既に雲に覆われた山頂に向かって行く彼らに比べたら、なんと幸せなことだろう。
11:59 丸太ベンチで小休憩。ゆっくり休むつもりだったが、下っていく登山者が多いので、つられて休憩を切り上げて下ることにした。

12:54 ゴール
小休憩のみで一気に下った。と言っても下りも越されっぱなしで、特に後半はペースダウンした。
↓そのまえに・それから↓
11/4/19:25〜竜島温泉「せせらぎの湯」
¥500、〜22:00まで。源泉かけ流しの露天風呂はぬるめ、肌がツルツル。R158からの入口が1ヶ所で通り過ぎてしまったため引き返して行った。こんなところにと思うほど寂しい所だが温泉は良かった。休憩場所も広い。
11/5/13:14〜 中の湯温泉旅館(日帰り入浴)
「日本秘湯を守る会」
¥700、登山口から5分で秘湯?に入れるところが良い。新しい旅館にしては珍しい2バルブ水栓で、サーモスタット水栓の時代なので使えない人もいる。風呂・ロビーから穂高が見えるところが良い。今日は明神岳の一部だけ見えた。

↓勉強コーナー↓
《北峰標高の怪》
北峰頂上の標柱には標高2,393mと記してあるが、昭文社の山と高原地図では、北峰の標高が2444.3mになっている。あまり当てにならないがMyGPSは2,440m〜2,456mを記録していた。
右の図は国土地理院1/6000地図にGPSログ(赤)を重ねたものだが、北峰(黄色△)とP2393は150m以上離れている。
以上から推測すると標柱の2,393mは違うのでは?。山頂に着いた時は真っ白でP2393方向は何も見えなかったので、確証がないのが残念。こんなことを気にする自分が悲しい。
《登山規制について》
●NET検索のQ&A より
Q)北アルプスの焼岳の南峰(2455m)への立ち入りが禁止されているようですが、なぜですか?
A)火山活動に関係なく、溶岩ドームになってる南峰は崩落の危険があるからです。

●ウィキペディア より
登山規制 1962年の大爆発以降、全面登山禁止となる。
1965年(昭和40年)に、山頂から半径1km以内への登山禁止と規制が緩められる。
1992年(平成3年)に北峰への立ち入りが許可された。
2010年(平成22年)1月1日現在、北峰は登頂可能で南峰は崩落等で危険なため立ち入り禁止となっている。北峰周辺では有毒ガスが発生しており注意が必要。こういった規制が敷かれているものの、南峰には崩落具合からして物理的に登れないわけではないため、時折登山する者もみられるが、火山ガスや滑落事故のリスクを考えると非常に危険な行為である。

● 焼岳火山噴火対策協議会「焼岳火山防災計画」平成23年2月23日 より
【現在の規制状況】
レベル1
南峰は、山頂から800m以内立り入り禁止(注意看板無し)
北峰は、登山は可能であるが注意看板を設置
火口湖や噴気孔に入らないよう規制線設置(硫化水素注意)

《リンク》
上高地 Official Website
中の湯温泉旅館
焼岳小屋
竜島温泉「せせらぎの湯」
↓後記
《噴煙もマタタノシカラズヤ》
九州の霧島山は、開聞岳まで行ったのに登らずに帰った。その後、新燃岳噴火のあおりで登山禁止が続いている。あのとき登っていればと後悔しきりである。活火山は登れる時に登るべきと痛感した。
ふまえて、今回の焼岳は曇りで展望が無くても登れれば良しと思って行き、豪快な噴煙を浴びて満足であった。
《車のデータ》
往復で526km走行、往路:6時間(食事含む)、復路:7時間(食事、仮眠含む)

燃費13.13km/L、通行料\2000X2(休日50%割引利用)  計 2諭吉。
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HP03-251

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噴煙もマタタノシカラズヤ
焼 岳 (やけだけ)

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