HP03-241
県境尾根シリーズ・三国山〜谷ヶ山の道標探訪
県境尾根&不老の活路
トレック日
場  所
2011年5月6日(金)曇り
山梨県・静岡県・山北町
山 名
標 高

三国山(みくにやま)1328m
明神山 976m
湯船山(ゆぶねやま)1041m 2▲
 神奈川百名山・湘南らんぼう選
標高差
1072m (小山公園〜三国山)
累積標高差:+869m  −1766m
白くらの頭(しらくらのかしら) 978m
メンバー 湘南らんぼう・単独
タヌキ山(MyGPS=888m)※不詳
時  間
距  離
全行程:15時間32分
山行
8時間6分
(昼食29分、小休憩43分含む)

距離:約
18.5km
不老山(ふろうさん)928m 
 神奈川百名山・湘南らんぼう選
大久保山 614m
谷ヶ山(やがやま)526m 3▲525.85 m
移 動
P・WC
車(ノア)+バイク(モトコンポ)
P:小山公園P(無料)
WC:
なし
奈良尾山?475m ※不詳※2014年修正


山名
コード
点名
等級
緯度
経度
標高
山名不詳
TR45338077401
上野 
四等三角点 
35°24′04.3554
138°55′21.5388
1201.35 m



山名
コード
点名
等級
緯度
経度
標高
湯船山
TR25338077601
湯船村 
二等三角点 
35°24′05.0473
138°57′26.7811
1040.99 m
山名
コード
点名
等級
緯度
経度
標高
山名不詳
TR35338078901 
峰坂峠 
三等三角点 
35°24′12.1753
138°59′43.0486
745.21 m
山名
コード
点名
等級
緯度
経度
標高
谷ヶ山
TR35339004001
川西村 
三等三角点 
35°22′30.2903
139°00′24.7405
525.85 m
地図・コース↓
《アクセス》
東名高速・大井松田ICで降り、R246を山北方向に向かう。丹沢湖の入口・清水橋を過ぎICより約15kmで生土信号。左に入り小山駅に向かう。信号から2km弱で駅手前の小山公園に着く。

《全行程》
6:34茅ヶ崎発〜8:25小山公園P着〜8:43P発モトコンポで移動〜9:23モトコンポダウン〜9:33三国峠着〜9:41県境尾根縦走17:47〜18:00小山公園P発〜18:22モトコンポ回収〜18:45石割の湯19:44〜22:06帰宅
《トレックコース》
09:41 三国峠スタート1170m
10:01 三国山
1328m、山頂 10:08(休7分)
10:20 四等三角点、上野1201.35m確認
10:56 明神峠 900m
11:19 明神山 976m
11:46 湯船山 1041m、山頂 12:15
(昼休29分)二等三角点:湯船村確認
12:33 白くらの頭 978m
12:50 タヌキ山 (MyGPS=888m)
13:15 峰坂峠720m?13:23(休8分)
13:47 樹下の二人735m 13:52(休5分)
13:59 世附峠 14:09(休10分)
14:14 三等三角点:峰坂峠745.21m確認
14:43 不老山南峰926m
14:49 不老山 928m
14:53 不老山南峰(休5分)
15:24 新しい丸太ベンチ(休8分)
15:46 半次郎の分岐
16:05 大久保山?山頂
16:29 谷ヶ山、三等三角点:川西村確認
16:45 奈良尾山? 475m
17:18 砂利道に出る(道標、登竜門)
17:47 小山公園Pゴール

クリックすると大きい地図

↓記録写真↓青枠の道標写真はリンク写真あり
昨日の箱根外輪山縦走に味をしめて、今日も縦走だ。バイクを調達したら実行しようと待ちかねていた県境尾根+不老の活路に向かう。ほんとうは、6月のサンショウバラに合わせてと思っていたが、前倒しで新緑を味わうことにした。
8:43小山公園Pよりモトコンポで移動開始
モトコンポでシビレながら30km以下で走る。標高258mからスタートし、明神峠手前の標高838m地点でダウン。少し手前から足漕ぎを加えて登ったが人車共に限界だったので、9:23バイクを停めた。ちょうどその場所で車を停めて景色を眺めている人がいたので、その藁にすがり、三国峠まで乗せいただいた。
←登れなくなり休憩中のモトコンポ。
偶然にしては出来すぎの幸運だった。車中で不老の活路の道標を作った岩田老公の話になり、これまた奇遇で老公が彼の中?学校時代の先生だったという。今日の目的は県境尾根を歩き、不老の活路の道標を写真に収める(女房に見せるため)ことなので、あの場所でお互いの細い縁が交差したことが怖いぐらい嬉しかった。山に入る前に人の温かさと大きな感激を味わった。
←9:33三国峠着。
09:41 三国峠1170m(地図)スタート
三国山ハイキングコース・大人25分の道標にしたがって三国山へ出発。後日、昭文社地図を見るとコースタイムは30分になっていた。黒い砂礫の上を歩くとザッザッと踏みしめる音が心地よい。箱根周辺もこの土(砂?)だ。
先行者一人がいてお互いゆっくりしたペースで登る。
10:01 三国山 1328m、山頂 10:08(休7分)山頂には新しい標識が増えていた。

これより始めてのルートになる。豪華?でヤブコギがまったく必要の無い県境尾根を下る。
10:20 四等三角点、上野1201.35m確認
四等なので小ぶりな三角点、ピークではなく微妙な位置にある。あたりを見渡すが標識は無い。この後、コバイケイソウの群落を通り、更に下る。
10:33 三国山東登山口に出て、道路を横断すると早速、不老山を愛する会の道標(以下、小会道標)が現れたが、文字がほとんど読めない程痛んでいる。

10:48 P983m道標等は無い。

P983mにある新しい石杭
10:56 明神峠 900m(地図)(MyGPS=906m)
道路脇にバス停がある。富士箱根トレイルなる新しい?看板がある。富士山5合目から金時山までのルートで、今日の予定コースもこのルートの一部になる。明神山の表示が無いのが寂しい。世附峠より先の小山への下り林道は3本とも通行止めのお知らせあり。
※終点の小山駅近くで初めて登山用バスが出ていることを知った。



明神峠 小会道標2枚あり

富士箱根トレイル

11:04 諏訪神社奥宮

11:06 鉄塔、西群馬幹線269通過・

11:05

11:07

11:07

11:08

11:09

11:17
11:19 明神山 976m(地図)、GPSではこの辺なんだが、道標を見逃したのか?イヤそんなはずは無い。朽ちて無くなってしまったのか?上の柱だけの小会道標か?

後日、NETで探すと、ほとんどの方は通過しているようだが、「明神山の看板が現れる。縦走路は山頂を通過していなく、この看板からわずかな踏み跡を10m程進んだ所にある。」と書いたHPを見つけた。次回は是非、探してみたい。

11:25 ベンチ

小会道標「ごんぐのベンチ」

11:37 分岐。右の分岐は赤いビニールテープで封鎖?中。

分岐の小会道標

美しいブナ、ミツバツツジ?にまったり。ああこの空間を独り占め、と思いきや誰かが湯船山から下って来た。三国峠からスタートがはぼ一緒だったハイカーが、三国峠に車があるので、湯船山で引き返して来たそうだ。こちらは縦走するので、チョット優越感?。
11:46〜12:15
湯船山 1041m(地図)、山頂
(昼休29分)

小会の道標は一等地に設置されているが、標識内容がすっかり消え、何が書かれていたか不明。山名だけは後で書き加えたようだ。

二等三角点:湯船村確認

小会道標は新道標と向かい合わせで立っている。

12:33 白くらの頭 978m(地図)

ここも湯船山と同様で、向かい合わせ。かなりの力作のようだが、風雪にさらされ痛々しい。
12:50 タヌキ山 (MyGPS=888m)
ブナ林の美林をアップダウンし小ピークに着く。右手の木立に黄色いテープが巻いてあり、「タヌキ山」とある。
この手の表示は好きだが、いかんせんタヌキでは信憑性に欠けるのでNETで調べるも確証なし。でも、面白いので神奈川の300峰に追加する予定。脱落したであろう小会道標がブナに寄りかかっていた。


タヌキ山、山頂

山名の唯一の手がかりだが・・・

一転して杉の植林地を下る。左下に林道があり、重機の音がする。正体は木材運搬車だった。キャタピラ付きのユニックのような特殊車両だった。働く機械は子供じゃなくても興味をそそるので、通り過ぎるまで見物。

小会道標「県境コース」があり、南方向の展望が開けている。あいにくの天気で写真なし。

13:15 峰坂峠720m?13:23(休8分)
小会道標「峰坂峠」とコンクリートベンチ&テーブルがある。驚異的な薄さのコンクリートに昔の流し台や風呂を思い出した。
13:15小会道標
「峰坂峠」
13:26 小会道標
「峰坂峠」
休憩後、2〜3分進むとまた「峰坂峠」これいかに?。

不老山
有刺鉄線沿いに下ると不老山がドーンと聳えている。疲れた体には脅威的な高さに思えた。
※実際登ると感じたほどの高さではなかった。

小会道標「悪沢峠」
13:39 悪沢峠715m?
小会道標「悪沢峠」あり。道標を見たときは字が消えかかっていて判読できないため、悪沢峠とは気が付かなかった。後日、写真を見ていて、気が付いた。やっぱり道標は大切だ。小会道標「サンショウバラ小経」に従い、丘に登る。当然、花にはまだ早いので残念だ。

13:41峰坂峠

13:45

13:46サンショウバラ小経

13:47〜13:52 樹下の二人(じゅかのふたり)735m (休5分)
樹下の二人
このネーミングは山地図に載っているので、既に認知されていると思っていたが、新しい道標ではサンショウバラの丘となっている。
私は知恵子抄のことを思うだけで目頭が熱くなる。この場所に立つと高村光太郎の想いと岩田老公の想いが伝わってくるようだ。それは何故かというと→2007.11.02安達太良山で千恵子抄の現場に立ったからかもしれない。

蘇峰台というネーミングもあるが、これまた懐かしい。神奈川県二宮町に「徳富蘇峰記念館」があり、梅の庭がきれいだった。→2007.2.17二宮・蘇峰堂の梅林
この場所の自然のオブジェのような1本の樹が枯れているようで新芽が出ていなかったかも?
この樹の演出効果が大きかったので残念だ。

次回はサンショウバラの咲く時に夫婦でこの場所に来よう。

樹下の二人、大きい写真は2007/1/19

樹下の二人、同左
2007年はこんなんでした

樹下の二人
13:59 世附峠 14:09(休10分)
ここは小会道標最大、最多の場所である。眺めて写真を撮るだけで10分経過した。

※南へ下る林道は通行止め。


世附峠

世附峠

世附峠

世附峠

世附峠

世附峠

世附峠から5分で、三角点。登山道の真ん中で解りやすい。

14:14 三等三角点:峰坂峠745.21m確認
世附峠に近い位置だが、点名は峰坂峠。静岡県側の三角点だから世附の名称は使わなかったのかな?

南峰と世附峠の間

南峰と世附峠の間

南峰と世附峠の間

14:43 不老山南峰926m
ここも小会道標が多い。「不老の活路」復活の喜びにあふれた道標だ。このまま不老山を通過するのも惜しいので、リュックをデポして、急ぎ不老山へ向かう。

不老山南峰(中段)

不老山南峰(下段)

不老山南峰

不老山南峰

不老山南峰
14:49 不老山 928m
以前よりベンチ&テーブルが良くなっている。丹沢湖側は吊橋流出とのことで通行止めになっている。静岡側の林道も通行止めが多いので寂しい山域になってしまう。
14:53 不老山南峰
(休5分)
不老山往復は10分。
14:58 分岐、
右は金時公園。明神峠では通行止めとなっていたが、ここには通行注意の表示のみ。本当に通れるのかは不明。

14:59

15:00
15:24 新しい丸太ベンチ(休8分)
南西方向の木が伐採されている。休憩場所の展望を良くするためか?

15:46 半次郎の分岐
※生土山分岐、直進:小山駅4.8km、右:生土不老山林道

半次郎は「ここの番人として招聘され、ハイカーを迷わす町の道標を片付け、告訴された」とある。
憤怒の形相で立っている半次郎だが、ハイカーに切りかかる事はないだろう。番人に敬意を表して通った。次は編み笠素浪人が現る。

半次郎

半次郎の分岐

半次郎の分岐(下)

半次郎の分岐(上)

素浪人

素浪人

15:54 分岐?小会道標「道標完成」の所
左に薄い踏み跡があるものの、丸太で封鎖している。ここは入らずに直進すると、「大久保山入口」の道標があった。

大久保山分岐



15:57 大久保山の西分岐、木目がキレイな小会道標。左の道が大久保山へのルートと思っては行ってみたが、巻いて進むだけで山頂に向かわない


そこで、分岐に戻り、ピークに向かって直登した。
ヤブは少ないが間伐材の障害物競争だ。

16:05 大久保山?山頂
だらかな山頂を往復してみたが、標識は見当たらない。
復路は尾根筋を下ると、4分で 「道標完成の標識」の所に出た。大久保山往復に15分。

16:13

16:18

16:23谷ヶ山分岐

16:23 分岐?小会道標「道中安全」ポリバケツをかぶっている。左の道から谷ヶ山を探索。

左は巻いて山頂に向わないので、またもや直登する。杉の下枝を踏んで山頂へ。

16:29 谷ヶ山、ピークは植林地の中のような気がする。三角点は伐採された広場にあり、山頂標識は見当たらない。参考にしたHPでは手書き標識があったが、朽ちてしまったのか?

谷ヶ山、三等三角点:川西村確認
山頂からルートへ最短で下りたい所だが、時間が遅くなったので、急がば回れと進入ポイントに引き返した。
16:34 道標安全の所に戻る

16:41 「りんどう峠」美しい名前だ。
後日、峠マニアのHPなどを調べたが、いわれは解らなかった。ひょっとして「樹下の二人」のようなイメージ?。

16:38

りんどう峠

「大久保山入口」の道標と同じスタイルで「奈良尾山入口 475m」がある。行かねばなるまい。
数分でルートは右に巻いて行くので、直進してピークに向った。

16:45 奈良尾山
? 標高はMyGpsで493m。Gpsの誤差を考えると山頂のようでもあるが・・・。
《2014年5月25日、修正・追記》
奈良尾山を調べたところ、上のピークより南に3〜400mの標高484mピークがナラオ山頂であった。GPS軌跡で確認すると山頂の100m手前で下ったので、通過していないことが解った。

16:47

16:49

16:53 分岐?、小会道標「不老山をめざして」

小会道標「不老山をめざして」
左:「切り崩した崖の上」とあるが、そっちが県境だろうか?時間が遅くなったので小山駅方向に下る。GPSで確認すると県境から離れていく。

16:56

16:59

17:01

17:01 分岐、小会道標・下谷62分/生土46分
左:「県境尾根下谷ルート」の注意事項を見て、今日は断念し、右の生土へ向う。最後の急な下りも東電巡視路で見かけるプラスチックの階段で整備されていた。

分岐、左:県境尾根下谷ルート



17:04

17:05

17:06無言坂

17:08

17:13

17:14

17:14

最後の急坂は手摺つき

17:14

17:18 工事現場?の砂利道に出る。

17:18 小会道標「登竜門」

17:19

17:20

17:22

17:22 R246をくぐり、間もなく富士紡績社宅前の大通りに出る。大通りを右の小山駅に向う。

17:23

17:29

17:40

交番の所の橋を渡る
フェンスに最後の小会道標

17:43大きい写真は2010/3/28下見時の写真
17:47 小山公園Pゴール。
8時間6分(昼食29分、小休憩43分含む) 長〜〜い一日が終わった。暖めていた計画がやっと実行できた。最後の県境尾根はパスしたが、腹八分目で足るを知る.。と言いたいところだが、腹は八分でも足は十分で限界だった。
後記
《小会の道標》
この道標1本作る手間、立てる労力を考えると、気が遠くなるような作業だ。山を愛するだけで出来ることではない。現に私も山が好きだが、到底真似できない。道標1本、階段1段も作れない。それにしても道標撤去騒動やらいろいろ大変だったようだが、不老の活路が復活したことはありがたい。小会・岩田老公の尽力に感謝いたします。最初に小会の道標を見たときは変わっている、面白いと思ったものだが、NETで見ると他の方も概ね好意的のようだった。不老山南峰の道標に「・・・批判の声もあります。けばけばしく自然に合わない。うるさい。やり過ぎ、数が多く乱立し、自然の風致を損ねるなど。ともかくご笑覧下さい」と岩田老公の言葉が書いてある。人それぞれなのでもっともな意見でもある。そこで、小会の道標って何だろう?と不老の活路を歩き考えた。私の結論は「道標というカテゴリーに収まらない芸術作品」ということになった。岩田老公は不老の活路を切り開き、新しいジャンルの道標を開拓した。
もし、数十年後に色々な山の道標がアートになったとしたら・・・・岩田老公がパイオニアということになる。考えるだけでも愉快爽快。

《 追記 》2018/2/25
2013年5月26日サンショウバラの丘(樹下の二人)再訪
満開のサンショウバラがすばらしい→HP03-301

※2021/8/14更新、文字サイズを大きくし、神奈川百名山ロゴ追加
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