HP03-178 次郎笈への美しい尾根を歩く
日本百名山    山  つるぎさん
ホームに戻る
前へ 次へ
トレック日 2009年5月3日(日)晴 《剣山》
 四国第2位の標高で、山岳信仰の霊山として古くから崇められてきた。現在は登山口から登山道の中央付近までは登山リフトも設置されており、日本百名山の中でも、筑波山、伊吹山、大台ヶ原山と並び、 最も登りやすい山のひとつである。また、剣山山頂からの眺めは非常に素晴らしく、高原のように広いため、シーズンを通して登山客が多い。山頂は「平家の馬場」と呼ばれ、ミヤマクマザサを中心とする平坦な草原となっており独特の風景を作っている。
※山頂は植生保護のため2004年に木道を設置した。一等三角点は厳重に保護され、山頂の中央にある。(木道からは手が届かない位置)
場所 徳島県
メンバー せんぼく隊
(senboku隊長・たかちゃん副隊長)
標高

標高差
剣山(つるぎさん) 1,955m 一等三角点
次郎笈(ジロウギュウ) 1,929m 
四等三角点
標高差245m(※490m)
累積標高差687m(※856m)

※標高差( )は見ノ越〜西島駅のリフトを含む。
時間
距離
全行程:25時間
山行:
5時間(歩3:32+休50+リフト38)
距離 約6.3km(8.4km※リフトを含む
移動
P・WC
車(スパイク)
P:2階建て100台?、他にも有
WC:見ノ越、西島駅、頂上ヒュッテ
山の
データ
深田久弥の日本百名山(93) 
花の百名山(97) 
一等三角点百名山(83) 
四国百名山(81) 



↑11:41 ジロウギュウ峠付近より剣山を望む↑
《全行程》 72時間
5月1日 6:52神奈川出発→東名・名神→17:20山陽自動車道福山SA(泊)
5月2日 5:29福山SA発→しまなみ海道→松山自動車道・いよ西条IC→R194→寒風山トンネル→瓶ヶ森林道→9:50土小屋P着→10:06
石鎚山登山16:13→17:09土小屋P発→往路を戻る→19:30武丈の湯21:06→いよ西条IC→22:32徳島自動車道・吉野川SA(泊)
5月3日 6:12吉野川SA発→美馬IC→R438→8:02見ノ越P着→8:36
剣山登山12:50→13:47見ノ越P発→14:11二重かずら橋14:36→徳島自動車道・美馬IC→高松自動車道→神戸淡路鳴門自動車道→名神・東名
5月4日 6:59帰宅
地図 & 標高グラフ
《アクセス》
徳島自動車道、美馬ICからR438へ入る。宿泊候補であった「道の駅・貞光ゆうゆう館」を通り南へ進む。途中、すれ違い困難の狭隘道路になるが、早朝なので対向車は数台であった。標高が上がると満開のヤマザクラが迎えてくれた。夫婦池の所にラフォーレ有。急カーブが連続する山道になり、美馬ICから約1時間30分で見ノ越に到着。2階建ての駐車場は満車に近いが、かろうじて停める事が出来た。
登山リフトは通常9:00だが、GWは8:30から運転。(往復¥1,800)
《トレックコース》
↓08:36 見ノ越よりスタート、リフト乗車
↓08:55 リフト西島駅着
↓09:01 同発、トレック開始
↓09:17 刀掛の松
↓09:34 剣山本宮、頂上ヒュッテ(休21分)9:55発
↓10:01 剣山、山頂(休10分)10:11発
↓10:32 分岐1、↑次郎笈/→西島駅、見ノ越
↓10:42 分岐2、↑次郎笈/→三嶺へトラバース
↓11:05 次郎笈、山頂(休9分)11:14発
↓11:28 分岐3、↑三嶺/→剣山
↓11:31 水場〜分岐2〜分岐1へ戻る
↓11:59 二度見展望所(休10分)12:09発
↓12:31 西島駅〜下りリフト乗車
●13:47 見ノ越にゴール
↓記録写真↓
2階のPに車を停めると目の前はリフト乗り場。午前中の散歩程度の計画だが念のためオニギリ、パン、笹もちを調達した。リフトはGWだけ30分早く、8:30運行開始とのこと。

08:36 見ノ越よりスタート
、リフト乗車券往復¥1,800は微妙だ。団体の登山者は歩いて登って行ったが、我々は今日、神奈川に帰らなければならないので体力温存のためリフトに乗る。(言い訳が長いが、ラクチン一番)
¥1,800の割には一人乗りの簡単なリフトだ。アコーデオンのようにリュックを前に背負って乗っているさまは少々こっけい。

※日本最大級のジャンボ登山リフトで、見ノ越−西島間、高低差320m(標高1420m〜1740m:総延長830m、所要時間約15分)
08:55 リフト西島駅着、すでに標高1740m。軽くストレッチし、
09:01 同発、トレック開始


09:17 「刀掛の松」を通過
09:34 剣山本宮でお守り、頂上ヒュッテでハンカチを買う。観光?のお約束だ。
頂上ヒュッテのパンフレットを後で見たら、なんと風呂がある。日程に余裕があれば是非泊まりたい場所だ。

ヒュッテの前で休憩21分。
小腹が空いたのでオヤツ代わりにオニギリを食べる。

9:55発
頂上ヒュッテから山頂まで木道が敷かれている。(2004年に設置)

「平家の馬場」を眺めながら山頂に向かう。
10:01 剣山、山頂
山頂中央の三角点を取り巻くように木道が設置されているが、GWには役不足のようで写真をとる人がいると進めなくなる。

西島駅より1時間(歩49分+休21分)、コースタイムは40〜45分。

何故か三角点に注連縄

一等三角点
《山頂より北》
剣山本宮・頂上ヒュッテ方向を振り返ると、写真左右端に展望デッキがあり黒山になっていた。
《山頂より東》
二ノ森の尾根。
剣山山頂〜二ノ森〜行場〜
刀掛の松と周回コースがある。行場には石鎚山のように鎖があるそうだ。
《山頂より南西》
剣山からの次郎笈が素晴らしい。シコクササの尾根が輝いている。今回は剣山を往復して帰るつもりだったが、これは行かずばなるまい。昨日の石鎚山で話をした夫婦も今日は次郎笈と言っていた。なるほど。
10:11剣山、山頂発
少し下ると石鎚山で見かけたオバチャン達がいた。むこうも気が付いたようで双方驚く。タフな人達だ。

10:32 分岐1を直進:次郎笈に向かう。


←10:42 分岐2
を直進し、山頂に到着と思いきや、↑もう少し先に山頂が見えた。
11:05 次郎笈、山頂着。剣山より54分。(コースタイム60分)景色が良く、何度も剣山を振り返り楽しく歩けた。山頂10m四方程度で数組みのハイカーが昼食中だった。

山頂標識。これまで道標は「ジロウギュウ」だったが、山頂は漢字だった。
後日、笈ってなんだろうと調べると、背負子のことだった。詳しくは下の「勉強コーナー」で。

山頂から少し先にも展望の良いピークがあり、そこで昼食のハイカーもいた。

次郎笈三角点全景

四等三角点
昼食は10時のおやつに食べてしまったので約9分の休憩で11:14山頂出発。

復路は一旦、丸石・三嶺方向に下り(写真右の尾根)、分岐3から剣山方向へ巻き道を戻る事にした。
←次郎笈山腹の巻き道。

途中に湧水があり、これが
おいしい!冷たくほのかに甘味がある。二度三度と飲む。空いたペットボトルが無いので持ち帰り出来なかったのが悔やまれる。これまで感じたことが無いおいしさだった。
→巻き道から分岐2で往路に合流し、剣山に向かう。

復路は青空がのぞいてきて更に景色がキレイに見える。

↓今度は振り返って次郎笈を見る。


分岐1から左に入り、西島駅へ向かう。

←「御塔石」(おとういし)

※剣山の由来は、「御塔石」の形が剣の形をしているからというのが一説で、平家の落人と共に都落ちした安徳天皇の御剣を隠した山、という説もある。
11:59 二度見展望所で休憩を10分とり、

→12:31 西島駅着。
次郎笈より1:17(歩1:07+休10)、コースタイムは60分。往復キップを買ったので下りもリフト乗車。

13:47
見ノ越にゴール
↓花↓
←イワボタン 

キレンゲショウマが剣山を代表する花らしいが、まだ開花していない。

※キレンゲショウマは生きた化石といわれ、明治時代に石鎚山で発見され、日本人が始めて学名を発表した植物で、この剣山にひっそりと咲く花は小説の舞台となり、1997年のちにTVドラマ化され、宮尾登美子の小説「天涯の花」で一躍有名になった。
↓それから↓
リフト乗り場下の剣山観光センターで「祖谷(いや)ソバ」を食べた。祖谷名物の祖谷ソバなのにマズイ!柔らかくてまったくソバの味が無い。やっぱり四国はうどんですな。隣の客のうどんがおいしそうだった。
14:11〜14:36
奥祖谷二重かづら橋

予定では早朝余裕があれば立ち寄るつもりだった。剣山の山行が次郎笈に足を伸ばしたため遅くなり、今日中に神奈川着が難しくなった。
遅くなりついでに見ノ越から車で24分走り、かづら橋に着く。駐車場はほぼ満車で離れた所にやっと確保。懐かしのボンネットバスが運行していた。
入場料¥500/人
←1つ目の大きい橋
二人とも登山靴を脱いで、サンダルに履き替えていたので、隙間のある橋はスリル満点。(サンダルはかかとが着いているので脱げることはない)

↓二つ目の小さい橋を渡って戻る
二重かづら橋は、二本架かっているという意味で、一本は人が渡るもの、もう一本は馬を渡すためのもので少し幅広の橋。平家の落人が騎乗訓練に向かう時のために架けたとのこと。源氏の追っ手を防ぐ為、いつでも切り落とせるように、「しらくちかずら」で作ったと伝えられている。
※猿橋もあったが、順番待ち行列ができていたのでパス。
↓勉強コーナー↓
《次郎笈(じろうぎゅう)》
標高1,929mは、西日本第二の高峰⇒剣山の南側に並んでそびえており、周囲から見ると剣山と一対の山に見えます。昔は、剣山を「たろうぎゅう」と呼んでいたそうです。その名前は、太郎と次郎という名前の二人の修験者が「笈(おいずる)」と呼ばれる背負子を担ぎ、それぞれの山へ分かれて登ったことに由来するという説があります。また、剣山の頂に2つの大岩があり、「タロウギュウ」、「ジロウギュウ」と名付けられたことが命名の起源とも言われています。次郎笈は、なだらかな形の剣山とは対象的にその山容は鋭く、剣山から眺めるとそのピラミダルな形がよく分かります。

《西日本の高峰》
剣山は、西日本第二の高峰で、@ 石鎚山 1,982m A 剣山 1,955m B 宮之浦岳 1,935m C 大峰山 1,915m。
↓後記
帰りは、身ノ越〜自宅まで764km、17時間。かづら橋や明石大橋の夜景など寄道もあったが、大阪の高速道路が解り難くて難儀し時間が掛かった。
今回の山行は高速道路¥1000が発端で、雪が消えている山を探して決定した。長距離移動の苦労はあるが、得るもの見るものの方が素晴らしく、満足の四国山行だった。

《データ》
車での全走行距離は1,829km、燃費14.9km/L(max15.74km/L)
通行料\9,800(割引前は¥41,600)。
ホームに戻る
前へ 次へ
inserted by FC2 system